仕事中は黙って作業に集中しろという違和感

ホアルー

製造業関連の職業についている方なら良く解ると思うのですが、何らかの作業をしているときは私語が禁止され、黙って黙々と作業しなさい、なんて指示を受けた事がある人もいるのでは。

私も20歳そこそこの頃、現場で作業している時に結構上司に注意された事もありました。黙って作業しなさいと。

それなりの規模の企業なら週次・月次の生産性や日当たり生産数などを管理しているので、あまりに作業中の私語が多いとそういった数字に影響してきます。

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なので作業の能率が下がるという意味での黙って手を動かせというなら重々理解できるんです。

ですが、私語をしながらの作業はポカミスなど品質的な問題が起こるから黙って作業しろというのは少し違いますよと。
私なりの浅い経験なのですが、曲がりなりにも品質に関して現場での指導やTQMを推進してきた身として、黙って黙々と作業している人がポカミスをしないかと言うとそんな事はなくて。

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人間の集中力持続には限界があって、極端に集中を削がれる環境でない事を前提として一定レベルでの集中が50分(90分とする説も有る)とされ、瞬間的な高い集中は8秒程度と言われています。

一定レベルでの集中が可能な50分の内でも、10分~15分おきに短時間の休憩(ひと息ついて、軽く首や肩を回すと良い)をとるとよりトータルで質の良い集中が保てます。

で、その短時間の休憩時に、少しばかりの小話なんかも結構有効なんですよ。

逆に黙々と一人で集中して作業しているように見えても、頭の中で全然違う事考えてたりもあるわけで。

人の頭の中まで管理できるわけがないんで、結局一切の私語禁止にしても、それでポカミスなんか減りません。

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品質管理的な見地からいうと、その作業自体に抜けやポカミスが発生する場合、センサーなどで検知して、次工程に絶対流せない仕組みを作るか、100%ポカ避けが可能なシステムをつくるのが上策です。

人間は間違えるというのを前提に設備や治具は設計すべきで、最近ではポカ避けを考慮されていない治具は承認しないという企業まであります。

作業者を管理する立場の人ならそのあたりを是非意識して、作業者に接してあげて欲しいですね。
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Posted byホアルー

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